本やDVDをフリマアプリで売ることは「お得」なのか
まず、フリマアプリで売る場合、商品1点毎にどのくらいの費用・時間を費やしているのかを考えてみます。
フリマアプリでかかる費用
・手数料(一般的に売却額の10%程度)
・配送代(本1冊で200円前後)
・梱包代(箱や封筒、緩衝材)
・発送店へ持込む際の交通費
(徒歩や自転車なら0。車を使えば燃料代)
フリマアプリで費やす時間
フリマアプリで時間を費やす主な作業として「出品作業」「出品中対応」「発送作業(発送店への持込み含む)」があります。大きく3つのフェーズに分かれて細切れに作業する為、それほど時間をとられている感覚は無いのですがトータルすると意外に時間がかかっていると思います。
出品作業
商品を撮影
商品状態を確認し説明文を作成
出品中対応
質問や値引き交渉に対応
競合調査し値下調整
発送作業
清掃
梱包
発送店への持込み
仮に、1冊の本が1000円で売却出来た時に、包装はリサイクル品を使い、発送店には徒歩で持ち込むケースを考えてみます。
手数料…100円(1000円の10%)
配送代…210円(フリマのサービス利用)
梱包代…0円(ショップの紙袋再利用)
発送店へ持込む際の交通費…0円(徒歩)
この場合、費用の合計は310円、受け取る金額は690円となります。
費用 = 手数料 + 配送代 + 梱包代 + 発送店へ持込む際の交通費
= 100円 + 210円 + 0円 + 0円
= 310円
受け取る金額 = 1000円 - 310円
= 690円
では、どのくらいの作業時間で690円を得ることができれば「お得」と言えるのか?
最低賃金が1時間約1000円と言われていますので、これを基準に考えると
最低賃金相当の作業時間 = 690円 ÷ 1000[円/時間]
= 0.69時間
= 41分
「出品作業」「出品中の問合せ対応」「発送作業(持込み含)」をトータルして41分未満に抑えることが出来れば、最低賃金相当のバイトより少し「お得」と言えることになります。
例えば各作業にかかる時間をザックリ想定して見積もってみます。
・商品の状態をチェックして撮影し、特記事項や瑕疵など明記した商品説明文を判り易く作り、出品するまでに約10分。
・数日間の内に数人の値下げ交渉対応で約5分。
・競合品の調査と価格調整に約5分。
・清掃・梱包に約5分。
・発送店内の手続きに約5分。
・発送店の往復に約10分。
少し短めに見積もったつもりですが、これでトータル40分。お得ラインギリギリです。
しかも、もともと自分の資産であった本を手放した上で得た金額なので、ギリギリでは「お得」と言えませんね。
フリマアプリで1点あたり1000円前後で売る商品は、効率よく作業しないとアルバイトよりも非効率的だと思われます。
1000円を大きく下回る金額で取引している商品は。。。フリマアプリに出品し続けるか考え直した方が良いかもしれません。
また、上記で想定した見積もり時間より長い時間をフリマアプリに費やされている方は更にシビアに考え直されることをお勧めします。
もちろん以下のような方もいらっしゃっることは重々承知しています。
・取り扱う商品の数を大幅に増やし、1日に複数個を同時に発送することで「発送店への持込み」にかかる時間を短縮されている方。
・慣れによって各作業の効率を上げて時間短縮されている方。
・発送店への持込みを「買い物ついで」「通勤のついで」など「ついで」の時間に行うことで作業時間を削減している方。
・「隙間時間」に各作業を行っている為、無駄に時間を費やしている感覚はないという考えの方。
・フリマアプリを利用すること自体が趣味で楽しみの為、「お得」かどうかは関係ないという考えの方。
ですが、出来ることなら多くの方に、人生において貴重な財産である「時間」を有意義なことに使って欲しいと思っています。
小遣いかせぎの為、「お得」かどうか微妙なフリマアプリに励むよりも、古本、古書、ゲームソフト、DVD、ブルーレイ、CD等を売りたい方のためのリサイクル書店【イヌの肉きゅう堂】にお売り下さい。太宰府市・筑紫野市を拠点とし、福岡県全域、山口県、佐賀県、熊本県、大分県の近隣都市のご自宅まで訪問し買い取り致します。